以前書いた記事からかなりの時間が経ったので、再調査してみました。

元の記事からは、サイトが消えていたり、入手できないものは除外し、最近リリースされたものなどを盛り込んでいます。
動作確認用コンテナ
動作確認のために Docker コンテナでサーバを用意しておきます。
$ docker run --rm -p 6379:6379 redis:6-alpine
AnotherRedisDesktopManager (Windows / Mac OSX / Linux)

起動して接続した画面ですが、Medis に劣らず綺麗なUIで、サーバ情報が出ているのがいいですね。(v1.4.8を起動)

下の方により細かい情報が出力されています。

ターミナルによる操作も可能です。
インストール
バイナリがリリースセクションよりダウンロードできます。
ビルド
手順に従えば、ソースからビルドすることも可能のようです。
今の所はすぐ使えるバイナリがあったのでビルドは試していません。
Medis (Windows / Mac OSX / [Linux])

“Medis is a beautiful” と謳うだけあってなかなか小綺麗なUIです。(v1.0.3をビルド)
接続は左下の「+」から接続先を追加できます。
最初から表示されているフォームに入力して接続すると、その接続設定を保存できないようなので、「Connect」を押す前に「Add to Favorite」を押して保存すると良いです。

ターミナルもあるのでコマンドを直接実行することもできます。
インストール
Windows 版のバイナリは Readme からのリンクで、フォークした方のリポジトリにありましたが、バージョンが不詳です。
Mac OSX 版のバイナリはリリースセクションからダウンロードできますが、v0.5.0 までしか公開されていません。
v0.6.1 以上は Mac App Store からダウンロード($4.99)するか、自分でビルドする必要があるようです。
また、Mac OSX 向けに Medis 2 がリリースされていました。
こちらは Mac App Store からのダウンロードになりますが、無料とのことです。
こちらは Mac OSX 11 以上に対応していて、M1 Mac にも対応しているので、利用できる方は 2 を使うと良いと思います。
ビルド
ビルドする場合は、リポジトリをクローンして、README にある手順でコマンドを実行します。
タグを見るとリリースされている最新版は v1.0.3 のようなので、切り替えています。
$ git clone https://github.com/luin/medis.git
$ git co v1.0.3
$ npm install
$ npm run pack
$ npm start
これで Electron によりウィンドウが立ち上がります。
ビルドすれば Linux でも利用できると思われます。(未確認
P3X Redis UI (Windows / Mac OSX / Linux)

こちらもネイティブアプリではありますが、UI は少し Web ベース色が強い感じがします。

コンソールも使えます。
インストール
こちらもリリースセクションから各OS向けバイナリがダウンロードできます。
QuickRedis (Windows / Mac OSX / Linux)

スッキリした表示でシンプルです。

未接続のときには、謎のバブルエフェクトが表示されます。おまけですが。
インストール
こちらもリリースセクションから各OS向けバイナリがダウンロードできます。
Redis Desktop Manager (RDM) (Windows / Mac OSX / Linux / iPad)
割と昔からあったアプリで、そこからかなり改善されたようですが、普通に利用する場合は有料となります。
iPad 向けのアプリがあるのはユニークですね。
インストール
Windows / Mac OSX はそれぞれのストアで $14.99、 iPad 向けは $1.99 で買い切りのようです。
別途、月額、年額ライセンス形式でも提供しているようです。
Linux に関しては、span パッケージにて公開されており、こちらは無料とのこと。
それぞれお好みの方法でインストールしてください。
また、かなり古いバージョンですが、無料で使える Windows 用のバイナリがあります。
Release 0.8.8 · uglide/RedisDesktopManager
古い Redis Server (2.8未満?) の場合にはこちらが利用できるとのことです。
ビルド
ストアで有料で提供していて、ライセンス販売までしているのに、ソースからビルドすることもできるようです。
手順はここにありました。
ただ、Qt の環境を整える必要があるなど、ビルド環境を用意するのが必要だったので、自分の環境では未確認です。
しかし、フォークリポジトリにビルド済みバイナリがありました。

バージョンも不詳で少し怪しい感じもしますが…。
なお、自分のマシンでは Mac 用がエラーをだして動きませんでした。
vscode-redis
エディタである VS Code の拡張機能としてのクライアントです。
自分は正直、VS Code に統合されるよりは別のアプリで切り分けられている方がやりやすいと感じています。
(git も統合するやつはどうにも慣れなくて、使ったことはありません)
選択肢として刺さるひとがいたら使ってみてください。
Redis Commander
こちらはスタンドアロンアプリではなく、Node製のWebベースアプリです。
今時っぽいのが、Dockerfile も添付されているので、環境があればすぐにコンテナをたちあげられるところですね。
そうでなくても npm パッケージでインストールできるので手軽ではあります。
UI/UX はBootstrap をつかっているため特筆すべき点はありませんが、ゆえに見慣れていて、直観的につかうことができそうです。
その他
まだ評価できていませんが、Webベースの Redis クライアントです。
Github redis-gui タグ

ここから見繕ってみました。他にも探してみるとなにか見つかるかもしれません。
まとめ
以前は Medis 一択という感じで、他に見つかったものが正直使い物にならない割に有料なものだらけだったのですが、だいぶ選択肢が増えていました。
個人的には「Medis」「Another Redis Desktop Manager」に軍配が上がる感じです。
特に「Another Redis Desktop Manager」は無料でマルチプラットフォーム、操作性も良く、必要十分な機能を持ち合わせています。
今回は少し触った程度で、後半はだいぶ端折ってしまいました。
細かい機能についての差別化や、何か重大な不都合(特にリモート環境に関するコネクション周り)があるかもしれませんが、まともな選択肢が増えたので、別のソフトで回避するというような対応ができるかもしれません。
昔はほぼ一択だった RDM ももはやあまり使う理由はなさそうですね…
(もしかしたら値段に見合うだけの機能と安定性を有しているのかもしれませんが)
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